Windows Mixed Reality for SteamVR をプレイするときには、アプリ内で特に設定されていない限り、横や後ろを向くには実際にその方向に体を向けなくてはなりません。
でもそんなの面倒くさい!という人のために、設定でスティックの操作だけで SteamVR 内で横や後ろを向けるようにできます。
ただちょっと問題があって、アプリ内でスティックに操作が割り当てられているときなど、操作がバッティングしておかしくなる事があります。
アプリごとに設定を切り替えたいところですが、切り替えには設定ファイルの書き換えが必要なのでそれは難しそうです。
そこで少しでも簡単にするために、スタートメニューに設定切り替え用のタイルを登録して、VR内からコントローラーを使って切り替えられるようにしてみました。
設定ファイルを作成する
まずは設定ファイルをエディタで開きます。
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\MixedRealityVRDriver\resources\settings\default.vrsettings
開いたファイルを書き換えます。
21行目あたりに
"thumbstickControlsEnabled" : false,
とあるので、
"thumbstickControlsEnabled" : true,
に書き換えます。
向きを変えるときにアニメーションをさせるには、23行目あたりの
"thumbstickTurnSmooth" : false,
を
"thumbstickTurnSmooth" : true,
に書き換えます。
「default.vrsettings」と同じフォルダに、名前を付けて保存で「backup.vrsettings」として保存してください。
より詳しいオプションなどを知りたい場合は、Microsoftの公式サイトを見てください。
スタートメニューに設定切り替え用のタイルを登録する
スクリプトファイルを作る
設定切り替えを実行する Powershell のスクリプトファイルを作ります。
メモ帳を開き、下記内容をコピーペーストして拡張子「ps1」でファイルに保存します。
$file1 = "default.vrsettings" $file2 = "backup.vrsettings" cd "C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\MixedRealityVRDriver\resources\settings" ren $file1 "tmp" ren $file2 $file1 ren "tmp" $file2
スタートメニューにタイルを登録する
次にスタートメニューにタイルを登録するのですが、Powershellスクリプトファイルはそのままでは登録できません。
そこでショートカットを作ります。
ただしこれでもまだスタートメニューには登録できません。
作ったショートカットを右クリックしてプロパティを開き、「リンク先」にpowershell -ExecutionPolicy Unrestricted
と加えます。
OKで閉じて、再び右クリックすると「スタートにピン留めをする」のメニューがあるので、それでピン留めができます。
VR内で切り替える
Windows Mixed Reality を起動して、アプリ一覧からデスクトップ画面を表示します。
スタートメニューの先ほどピン留めしたタイルをクリックすると、一瞬コマンドプロンプトっぽい黒い画面が出ます。
その後 SteamVR を再起動するとコントローラーのスティックで横や後ろを向けるようになっています。
タイルをクリックするたびに、設定が切り替わります。